TerraformのArukasプロバイダー再始動!!

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TerraformのArukasプロバイダーが正式サービス版になって復活!

TerraformのArukasプロバイダーArukas正式サービス版に対応したバージョン v1.0.0をリリースしました。

www.terraform.io

Arukasプロバイダー復活までの経緯

ArukasプロバイダーはHashiCorp社がコードレビュー/テスト/リリース(配布)を行う、いわゆる公式プロバイダーとして2017年1月にリリースされました。

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Arukasのβサービスが一旦終了…

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しかし、当時のArukasはβサービスというお試し期間中であり、βサービスは2017年7月31日をもって一旦終了となりました。

arukas.io

これに伴い、Arukasプロバイダーについても更新を一時停止していました。

github.com

復活のArukas!

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Arukasはその後半年近い充電?期間を経て2018年2月にβサービスを再開、翌3月には正式サービスとして課金が開始されました。

arukas.io

arukas.io

Arukasプロバイダーについてもすぐに復活させたかったのですが、当時と公式プロバイダーの公開手順などが変更されていたり、 ArukasのAPIがβサービスの時点から若干変更されていたりと様々な事情が重なった結果少々時間がかかってしまいました。

公式プロバイダーの公開までの手順はそのうち気が向いたら記事にします。

時間を見つけては細々と復活に向けた活動を行なってきましたが、とうとう先日(2018/9/4) Arukasプロバイダーの更新版である v1.0.0のリリースを行うことができました。

Arukasが正式サービスとなったことでコンテナ起動までの待ち時間が短くなったりと、より安定したパワフルなサービスになったと思います。
今回は改めてArukas正式サービスに対応したArukasプロバイダー v1.0.0の利用方法を紹介します。

Arukasプロバイダー(v1.0.0)の使い方

AWSやAzure(RM)、GCPなどといった多くのTerraformプロバイダーと同様の手順で利用可能です。
すなわち、Terraform自体のインストール、ArukasのAPIキー発行&環境変数の設定、tfファイルの作成〜適用という流れです。

順に見ていきます。

Terraformのインストール

以下のページからTerraformの実行ファイルをダウンロードし、PATHの通った場所に置きます。

www.terraform.io

必要に応じて実行権を付与しておきます。

Arukas APIキー発行 & 環境変数への設定

ArukasのコントロールパネルからAPIキーを発行します。 以下の記事などが参考になると思います。

blog.lorentzca.me

febc-yamamoto.hatenablog.com

APIキーを発行したら環境変数を設定しておきます。

# APIキーを環境変数に設定
$ export ARUKAS_JSON_API_TOKEN=<発行したAPIキーのトークン>
$ export ARUKAS_JSON_API_SECRET=<発行したAPIキーのシークレット>

tfファイル作成

次にtfファイルを作成します。以下のようなtfファイルを作成しておきます。

resource "arukas_container" "foobar" {
  name      = "arukas-provider-example"
  image     = "nginx:latest"

  ports = {
    protocol = "tcp"
    number   = "80"
  }
}

この例ではDockerHub上のnginx:latestイメージを利用してArukas上にコンテナを起動します。

なお、Arukasには料金プランが4つ(Free、Hobby、Standard-1、Standard-2)とありますが、 tfファイルにプランを明示しなかった場合、デフォルトで無料のFreeプランが利用されるようになっています。 実際に利用する際は適切なプランをtfファイルにて指定してください。

tfファイルに記載できる項目については以下のArukasプロバイダーのドキュメントを参照してください。

www.terraform.io

Note: Freeプランでは起動できるインスタンスが1に制限されています。 もしすでにインスタンスが存在する場合は後ほどterraform applyを実行する際にエラーとなりますのでご注意ください。

Note: v1.0.0以前のArukasプロバイダーを使われていた方はtfファイルの書き方が若干変更されている点にご注意ください。 変更点はCHANGELOGに記載されています。

適用

あとは通常のTerraformでの適用手順となります。 terraform initを実行することで必要なプロバイダーがダウンロードされます。
その後terraform applyを実行することでインフラの展開が行われます。

$ terraform init
$ terraform apply

確認

無事に展開されると以下のようにArukas上にコンテナが起動しているのが確認できるはずです。

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Arukasのβサービス中はコンテナの起動まで結構時間がかかることがありましたが、正式サービスになってからは割とサクサク動いている感じですね。

確認したら忘れずにterraform destroyを実行して削除しておきましょう。

終わりに

ということで今回は復活したArukasプロバイダーについて紹介しました。
手軽に利用できますのでぜひご利用ください!!

arukas.io

以上です。